元警察官ケイの警察ブログ

市民側からはわからない警察官の本当の姿を伝えるブログ

警察官になりたい人は警察学校に入る前に必ず読むべき名作漫画。成田闘争を描いた「ぼくの村の話」

私が警察官を辞めてから出会ったこのマンガ

ぼくの村の話

ぼくの村の話


読んでみて、警察官になる前に読みたかったと思いました

また、警察官になる人や警察官になるか迷ってる人は絶対に読んでおくべき漫画だと思ったので紹介します

 

この漫画の内容はいわゆる「成田闘争」の実話に基づいたものです。

成田闘争とは何か、簡単に簡潔に説明すると

まだ成田空港がなくて羽田しかなかった1960年代、経済成長による飛行機便の増加に羽田の規模では足りなくなってきた

そこで新国際空港の建設が必要になり、どこに建設するか、いくつもの案の中から、千葉県の成田(三里塚)に政府が決定

しかし、その空港予定地の中には、農業を営んでいる人たちがたくさんいた

その人たちへの事前の相談はなく一方的に決定

決定後に「ここには空港を建てることになったから出ていけ。期日までに出ていかなければ強制的に追い出す」と突きつけた

ぼくの村の話

住民の一部は大反発し、空港反対同盟を結成。政府関係者や空港公団職員の立ち入りを座り込みなどで阻止するなど、活動を始めた

ここまではまだ平和的な反対運動だった。それが一気に凶悪化して殺し合いの戦争になってしまったのが、左翼テロリストたちの便乗だった

当時は、日本を共産主義国にしようとする左翼テロリストが日本中にたくさんいた

そいつらは、爆破事件や無差別殺人、警察官殺害事件などを起こす最悪凶悪テロリストたちだった

左翼テロリストの凶悪事件はこちら⇩

motopolikei.hatenablog.com

 

国家を打倒しようとする左翼テロリストたちにとって、国と戦っている成田の反対運動は便乗するには最高のネタだった

言葉巧みに農家たちに近づき、たまには農作業を手伝うなどして、農家の人たちに取り入った

警察や空港公団が来ると、テロリストの方法で火炎瓶や凶器を使って攻撃した

この左翼テロリストたちが便乗してから、空港反対運動は一気に凶悪化した

 

これが内戦と言えるほどすさまじい衝突が何年も続いた成田闘争

多くの死者や自殺、怪我人、警察官にも死者が出た。

ぼくの村の話

 

この成田闘争の中で警察がどのような存在だったか、警察は誰の命や財産を守るのが使命か、それを考えさせてくれるのがこの漫画です

警察の役目は、市民の命や安全、財産を守ることです。

でもこの時は、犯罪者でもなんでもない農家の人たちの財産を、強制的に取り上げるのが警察の任務でした。

 

・警察がやったことは正義なのか

・多数派の利益のために少数派の権利・財産を強制的に奪っていいのか

・政府や警察がどれだけおそろしいものか

 

警察官になりたいと思っている人は必ず読んでおくべき漫画です

警察官は時には何の権力も持たない市民にとって、恐ろしい存在になることもあるということを知っておいてほしいです

それを知っておくだけで、絶対にいい警察官になります

警察はいつでも正義、市民は警察に従うのは当たり前、そういう思い込みは危険だということを教えてくれる漫画です