元警察官ケイの警察ブログ

市民側からはわからない警察官の本当の姿を伝えるブログ

警察官の勤務形態② 「日勤勤務」

日勤勤務というのは、いわゆる普通の役所や土日祝日休みの会社員と同じような勤務となります。

基本的に月曜日から金曜日の朝8時半頃から夕方5時半頃までが勤務時間です。

刑事課や交通課などが日勤勤務

前回の3交代勤務である地域課の交番やパトカー、留置管理課などを除くすべての課が日勤勤務となります。

例えば、刑事課、交通課、警務課、生活安全課、警備課、会計課などです。

警察日勤勤務

また、地域課の中でも、交番やパトカー勤務員以外の、110番指令係や庶務なども日勤勤務となります。

こちらは3交代勤務とちがって、基本的には土日に加えて祝日も休みですので、ゴールデンウィークも年末年始の連休もあります。

ただ、基本的にはとしたところが重要です。

この日勤勤務は一見したところ、祝日や連休、年末年始の休みもしっかりあって三交代勤務よりよさそうです。

しかし、日勤勤務には隠された激務があります。

これが本当につらい。

日勤勤務の警察官たちに重ーい負担となっています

ヘトヘトに疲れ切る勤務が毎月3回定期的にやってくるのです。

それは当直勤務です。これが本当にきつい。

特に、事件事故対応のある刑事課や生活安全課、交通課の警察官は、はこの当直勤務が重い重い負担となります。

警察署の日勤勤務員には6日に1回当直勤務があります。(本部勤務員とか各都道府県警によってこの6日に1回というのは若干のちがいがあります)

 当直に当たっている日はどんな勤務なのか

まず、朝から夕方まで通常業務をします。

そして、そのまま夕方から次の日の朝までの夜間勤務が始まります、次の日の朝までが当直勤務時間となります。

 夕方17時半頃、通常勤務時間終了時刻になると、各課の当直に当たっている勤務員たちが当直室に集まってきます。

 例えば、その署の刑事課員総員が30人だったとすると、6日で回していくわけですから、一日の当直勤務員が5人とかになるわけです。

この当直勤務ですが、各課によって当直勤務の仕事の負担がかなりちがいます。

 刑事課員や交通課員、生活安全課員などは、取り扱い事案が発生すれば出動し、忙しい時には一睡もできずに次の日の朝を迎えることもあります。

 でも、警務課員や警備課員など、ほぼ出動することがない課員はずっと当直室にいて無線指令や電話対応などをすることになります。

  空き巣や自動車盗などの大きな盗難や傷害暴行、強制わいせつや強姦、振り込め詐欺覚せい剤、これらに関する逮捕・検挙事件が発生すれば刑事課員が出動します。さらに大きな業務負担になるのが変死と火災です。

 この刑事の業務内容についてはまた別の記事で詳しくまとめてあります。

 交通人身事故、ひき逃げ、飲酒運転などが発生すれば交通課員が忙しくなり、酔っ払いや頭おかしい人間の保護や、自殺未遂、少年事件、痴漢、捜索願などが発生すれば生活安全課員が対応します。

 非常招集が掛かるほどの事件でない限り、17時半~翌朝までの事件事故の発生については、その日の当直勤務員が対応者になります。

 ちなみに、6日に1回、そして毎日必ず誰かが当直に当たるわけですので、当直勤務は土日祝日年末年始関係なく出勤となります。

 年末年始は12月29日~1月3日までが通常業務はお休みの閉庁日となりますが、6連休ということは、そのうちどの日かは必ず当直に当たるわけです。

  28日とか29日に当直に当たってしまえば、大みそかや正月は何もなければお休みになります。

ちがうローテーションに当たれば大みそかや元旦に当直となります。

  当直勤務は1回につき、1万数千円の手当が当直手当として支給されます。

 毎月4回くらいは当直をやるわけですから、当直手当だけで毎月5万円くらいになっていました。

 ただ、忙しい警察署の刑事課員などは「当直手当分のお金払って当直を免除してくれるなら喜んで払う」とみんな言っているくらい当直勤務は大変でした。

 当直時間帯に発生した事案の処理はその時の当直勤務員が責任を持って処理しなくてはいけないため、

 例えば、夜中に発生した火災の現場検証などは、次の日明るくなってからやるので、徹夜明けで夕方まで火災現場で検証活動したりします。眠気と疲労でフラフラになりながら灰まみれになっていたのは今思い出してもきつかったですね。

 ちなみに私が刑事課員をやっていた期間で、3回くらい当直時間帯にほとんど事件が発生しないで朝を迎えられたことがありました。

 ほんとうに珍しい貴重なノーヒットノーランでしたので、嬉しくて嬉しく、勤務時間終了後1時間くらいで帰ることができました。

 その3回以外はほとんどが長時間残業です。

ほとんど寝てない体で、結局夕方頃まで仕事。そんなことばかりでした。

本当にきつかったですね。

このように日勤勤務とっても、警察の場合は夜間帯の当直勤務があるため、結局は寝れず休めずの激務なのです

 

これが警察官の日勤勤務です

三交代がいいか、日勤がいいか、これは警察官の中でもよく話題になることです

 

私としてはどっちもブラック勤務というのが結論です